【FX】方向性は明確なボラティリティの大きな相場について
こんにちはオルカ(@orca_blog)です。インスタも始めました 🙂
オルカのインスタ
大統領選以降、FXはボラが激しくて値動きがつかみにくい、なんて方も多いかもしれませんね。こういった相場環境の時はあまり近づきすぎないように気を付けていますが、それでも取引ができないわけではないんですね。今日は、現在の相場環境のようにマクロの方向性は明確だけど、下位足の値動きが複雑な相場環境について、これまでのツイートと一緒に解説をします。
記事の目次
1, 方向性が明確なボラが激しい相場環境とは?
2, このような環境での戦い方
3, 気を付けたいチャートパターン
4, 総括
マクロの方向性は明確なボラの激しい相場について
相場では常に環境が変わり、取引しやすい相場とそうでない相場がありますよね。ですが、頭では環境が何か分かっていても、じゃあ今現在の環境がどんな環境か?を理解しながら取引するのは、相場に近寄りすぎてしまうと分からなくなってしまう事って多いですよね。今日取り上げるのは、そういった事態が起こりやすい相場環境で、”マクロでの方向性は分かっているけど、ミクロでの戦いが難しい!” な環境を見ていきましょう。
実際にチャートを見てみよう
これがUSDCADの月足なのですが、
月足でみると下落圧力が強いのが明確ですよね。コロナ後からずっと下落トレンドです。先月足で月足で意識される節目を下髭で深堀り、今後もこの領域を深ぼっていく可能性は高いですね。ですが、このチャートだけでは、カナダドルの短期取引において、どんな相場でどんな特徴があるのか、などは詳しく分かりません。
そこで日足を見ていくと、
これはここ1か月分の日足チャートですが、実体部分の小さなコマだったり、大陰線大陽線、ロウソク足に長い髭がついていたりバラバラしていますよね。これはボラが激しい事を示しています。もちろん、そうでない日もありますが、ボラの大きな日はそうでない日の5,6倍の差の値動きがあるのが分かります。
こういった、マクロでは明確に下落トレンドだけど、そのトレンドをもっと近く(下位足)で見ると大きく乱高下しているような相場では、1時間足以下を主軸に取引するスキャルピングやデイトレをしていると、短期的な力強い大きな値動きに翻弄されやすくなってしまい、もとは本来の方向性や地合いを理解していたのに、取引すると分からなくなってしまう、ということが起こりやすいのですね。
このような相場環境では、一日のロウソク足確定までのドラマが多い、ということなので、極端な話、結果的に確定足はピンバーになったけど、もう少し確定時間がずれていたら大陰線だった、ということも起こりやすいのです。よく、ピンバーは転換を示唆することが多いですが、こういった相場環境ではその類ではないので注意です。
わりとカナダドル(USDCAD)では、値動きが寝ていたかと思えば突然大きく動き出すような、値が大きく動く日とそうでない日が極端に分かれているのはスタンダードだったりするのですが、ここ最近ではよりボラも大きくなりやすいように思います。
そしてこれがNZドル(NZDUSD)の週足ですが、
これを見ると力強い上昇トレンドですよね。
ですがこちらが4時間足。
週足のような綺麗な陽線の連続ではなく、髭があったり、色んな大きさのロウソク足が乱列していて、なんとなく不安定な値動きですよね。そのためツイッターでは、この右側の大陰線が来る前に、崩れやすいから一過性の下落が来るかも、と呟きました。
ですがこの4時間足チャートでは、そこまでボラも大きく見えないよ、って思いますよね。そこで30分足をみると、
すごい下髭上髭のロウソク足が多いですよね。このように、日足でもそこまでボラの激しさが分からない場合でも、下位足でミクロ環境を見ると乱高下している場合もあります。昨日のNZDUSDはとくに凄かったと思いますね^^;
この通貨ペア(NZDUSD)はたまにこのように気性が激しくなるんですが、普段はどちらかというと温厚で、トレンドも長続きしやすく、わりと節目も機能しやすくて好きな銘柄です。ただ、やはりコロナ後はちょっと性格が変わってしまいましたね。
このような環境での戦い方
さて、マクロ環境では方向性がはっきりしていても、ミクロでは乱高下している相場環境、は分かったかと思います。ここからはそういった環境での戦い方ということで、取引例を上げて紹介します。
カナダドルとこれまでのツイート
では、今後の説明が分かりやすいように、先にこれまでのツイートの解説をしていきますね。ツイッターはただの独り言だったので、意味が分からなかった方が多いと思います^^;
これがカナダドル(USDCAD)の日足ですが、この薄い丸の部分がこれまでツイートしたところです。
①左から、逆三尊を作り、その後大きめの一過性上昇として上げていったところ。ここで私はこの逆三尊がどれほど機能するか見もの、とツイートしています。
私はこの逆三尊の中央最安値形成後までは売りで持っていて、反発圧力が下落圧力と変わらない様子だったので、しばらく保持したままだったんですね。ですが、その後も下落せず上昇していくのを見て決済しました。
その後は20SMAの上を行きながら、調整入れながらもダラダラと上昇。こんな分かりにくい逆三尊でどこまで上がるのか、試しにロングの捨て玉入れて様子見しましたが、結局前回の利確した下落幅を超える上昇を作る結果となりました。もっと入れておけばよかったと思いましたね^^; この手の、一見優位性のない逆三尊は、判断が難しいですよね。
そして、ようやく一過性上昇が終わり、再度下落へ。
②その後2つ目の丸では、ここでも逆三尊のようなチャートパターンを作っているんですが、下落を再開後にこのパターンが出たのを見て、戦いやすくなってきた、と思いました。
この理由は後から説明します。
結果的に、この辺りからレンジ入りしているんですよね。
前回の逆三尊パターン後の下落後に、一過性の大きな上昇を作り、20MA辺り(★のところ)で再度下落するだろうと思いショートしましたが、踏み上げられロスカットに。しばらく様子見していると、レンジを作っていきました。
③そして、3つ目の丸では、このレンジ中に保ち合いのような値動きを作り出し、下限近くで底固めしていたので、一過性の上昇が来るだろうな、と思いツイートしました。
その後まもなくレンジは崩れて、再度下落トレンドに戻っていきましたね。
④そして4つ目は、昨日のニューヨーク時間9時に、かなり下落圧力強く下げていたのと、前回大きな反発のあった①の付近だったので、ニューヨーク時間で9,10時頃に一過性の反発が来るかも!とツイートしました。結局、一過性の反発が来たのは11時代でしたね。私はこの9時のツイートをしてから玉は決済していました。
といった考えでツイートしていました。その後、ボラが激しく乱高下していますが、結局は一過性の上昇でした。これを書いている現在は下落トレンドに戻り、再度安値圏を試してうろうろしていますね。ここからどう深ぼっていくのか、しばらく反発するのかを要観察です。
こういった相場環境での戦い方
さて、このようにマクロの方向性は明確だけど、ミクロでボラが激しい環境ではどのように戦っていけば良いのか、ということですが、まず大前提として、自分の分かるところだけで取引する、無駄な玉を持たないことが重要です。こういう相場で安易に一過性の値動きに追随して玉を入れると、高値づかみ安値づかみになってしまうことが多いのです。
その上で、私が行っている取引は大きく2つあって、
②レンジ内取引
なんだ当たり前だろう!って思われるかも知れませんが、きちんと条件もあります。また、この2つ以外にも、デイトレスキャルでのトレンドフォローもできます。これは以前紹介した時間から時間取引のことですね。ただこれは、場合によっては効率が悪いのであまり好きでは有りません。。
スイング取引
まず、スイングでの玉持ちですが、マクロのトレンドに順張りして長期的に玉を持つことです。このようなミクロで相場環境が荒れているときの安易な玉持ちは、ボラが激しいことで下手すれば強制ロスカット、マージンコールが掛かる危険も出てきますよね。私の場合は最悪100Pips踏み上げられても大丈夫なロットでの玉持ちしかしません。スイングといえど数日、数週間持つこともあるので、極端な話日足形成のドラマでどんなことがあろうと、その日に50Pips逆に動いても問題有りませんよね。
また、重要な経済指標がないかを確認することと、取引慣れていない通貨ペアでは行わないことも挙げられます。いつものルーティンで起こる経済指標はそこまで心配ないので省きますが、経済指標でも政治ニュースでも、トレンドを大きく変えてしまうようなニュースがあったら、取引中止または撤退しますね。
通貨ペアについてですが、例えばポンド系などを普段取引している方なら良いですが、私からするとポンド系は規則性がつかみにくいものだったり、一日に100Pips以上動くことが普通だったり、長期的な方向性が明確だったとしても、不安要素の方が強くなってしまうので、このように自分が取引慣れてない通貨ペアでは行いません。マイナーな通貨ペアも、なにかのファンダメンタルで何百Pipsも動きかねないものも危険ですよね。
この取引での注意点ですが、日を跨いで玉持ちするのでスワップが発生します。場合によってはせっかく利益があっても、スワップでマイナスになることもあります。また、アメリカ在住者は両建取引ができないので、一度トレンド方向に玉持ちすると、そっちの方向しか取引できません。ですので、スイングとスキャルを同時に行いたい場合は取引所を分けるか、短期もトレンド方向のみの取引だけに制限することが必要になります。
レンジ内取引
2つ目の取引方法ですが、これはボラの激しいミクロ環境でのレンジ取り引き。デイトレやスキャルピングでの取引になります。これは、私のツイッターの3つ目の取引ですね。ここでは下落トレンド中の調整として、レンジが形成しているわけですが、こうしたレンジや三角持ち合いなど、ある程度これまで意識されている節目やラインが明確になった場合、一過性の反発は見込めることが多いです。ここではかなり効率良い取引ができるので好きだったりしますが、きちんと節目の歴史が作られてきた場合のみ取引できる、といった条件は付きます。
では、最後にこれまでも何度か目にしたことのある、気をつけたいチャートパターンを紹介して終わります。それが逆三尊もどきです。
優位性のない逆三尊
これが先程のカナダドルのツイート2つ目の逆三尊です。
これ、形的には逆三尊ですよね。出来上がったチャートを見てもあまりピンときませんが、取引中にこんなチャートパターンが出ると、逆三尊に見えると思います。逆三尊は転換点に多く出る、上昇転換を示唆するパターンとも言われていますよね。なので、このパターン形成後に上昇していくんじゃないかと思う方もいると思います。
ですが、今回の出現環境をおさらいすると、マクロの下落トレンド中に発生した、長らく続いた一過性上昇がようやく崩れ始めたときに出てきたチャートパターンだったので、当然まだ下落トレンド中だったわけです。更に、上位足(4時間)を見ても全く優位性がなかったんですね。これを見たときに、これは騙しになるな、と思いました。結果的に下げて、レンジになっていきましたよね。
実は、この手の高値圏で出る逆三尊は他に出くわしたことがあっことがあって、
これは3月頃のポンド豪ドル(GBPAUD)ですが、直前(3月18日頃)に最高値をつけていて、すぐ急落しているんですね。その後にこの逆三尊を作っていて、私はここでまた上昇するんじゃないかと思ったんですよ。ですがそんなことはなく下げていったんですよね^^; ロスカットされて盛大に損を被ったのでよく覚えている。良い勉強でした。
相場環境に順応して戦おう
ということでいかがだったでしょうか。相場環境は常に色々と変貌するので、それに合わせて自分が戦えるところを見極めて戦うのが良いですね。