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【FX】オーバーシュート後の値動きで大損した話 〜今週のFX相場分析付き〜

FX トレード

今日は、現在のFXの相場状況の解説と、ちょうど2年前のオーバーシュートで大損した話をするよ!

現在はまだドルストレート全般で、日足レベルでのトレンドは維持されているなと見ていますが、だいぶ米ドルが強くなっているので、転換ではないにしろ、トレンドに反する値動きが目立ちますね。私がいつも取引するカナダドル(USDCAD)は、前回の分析記事で予想していた逆三尊にはならず、依然下落圧力が強いトレンドと見ています。ということで今日は、最初に今週のドルストレートの分析と、ちょうど2年前の年明けにFXで大損した話を含め、オーバーシュートについて話をしようと思います。

記事の目次
1, 現在のFX相場の分析
2, 2019年の年明けのオーバーシュートで大損した話
3, 総括

現在のドルストレートはまだトレンドの範疇

ドルストレートは日足レベルではまだトレンド中であると思いますが、だいぶ米ドルが強含んでいるのと、対の通貨によっては弱くなっていて、更にトレンドに逆行する値動きも目立っています。ユーロドル(EURUSD)なんかは大きな下落を見せていますね。

まずDXYを見てみましょう。

日足ですが、金曜日の足は大陽線ですね。なんとなく日足で、逆三尊の右肩形成後のようにも見えます。まだ下落トレンドの範疇ですが、20MAを上抜いて、更に大陽線で引けているのを見ると、ここから上昇が続くことも大いに考えられる状況ですね。

AUDUSD

では、ドルストレート日足たちをみてみると、まずはAUDUSD

日足ではまだ上昇の範疇ですが、今週はずっとレンジ内での値動きでしたね。トレンドフォローはできず、金曜日にスキャルピングで下落を取引したくらいでした。それ以外は節目も曖昧に動く事が多く、個人的には取引できる相場ではなかったです。下位足で見ると、高値圏でダブルトップを作っているので、これが機能してこのまま下げてくれるのが一番わかり易いですが、2週間くらい幅の広いレンジ内で動いているので、この節目(一番上と3つ目の節目)を割るにはそれなりの値動きが必要かなと思います。

EURUSD

ユーロドル日足。

日足の上昇トレンドの転換ではないにしろ、下落圧力強いですね。直近日足は大陰線で、以前意識された節目で止まっています。来週にはここを割ってくると思いますが、一旦の下げ止まりとしては、1.193辺りは意識されそうです。ただミクロの下位足で見ると、週明けすぐは一過性の反発はあるかも知れませんね。

GBPUSD

ポンドドルの日足。

下位足だとけっこう下げてきているんですが、日足で見るとまだ上昇トレンドですね。来週、もし高値圏の節目に張り付いてくるようなことがあれば、上抜けも十分可能かなと。ただ、もし下の節目を割って日足レベルで下ひげのない陰線で固まれば、しばらく下落することも考えられるので、直近の下落の下げ止まりを観察しようと思います。

NZDUSD

NZドルの日足。

私は普段この銘柄を取引するのですが、金曜日の下落以外、先週、今週はほとんど取引できなかったです。自分の中で一番取引したらダメなタイミングだったんですよ。

基本この通貨ペアは、トレンドが長続きしやすいので、トレンドフォローはしやすいですし、節目もキレイに機能する事が多いので、節目から節目の取引もしやすいです。ですが、トレンドの終わりや転換の際に多いのが、これまでにないような、予想を超えた大きさの下落や上昇で暴れる事があるんですね。

11月、12月の半ばまでは上昇トレンドが綺麗で、かなり取引しやすかったんですが、12月の半ばくらいに一度予想外の大きな下落があって、その辺りからなんか嫌だなぁ、と思っていたんですよね^^; 先週くらいから下落が強くなり出して、スイングのトレンドフォロー取引が機能しなくなったので、ほとんど観察していましたね。 今は、高値圏で絵に書いたような三尊を作って下落している状態です。かなり下落圧力が強いので、週明けもしばらく下げるとは思いますが、ちょうど今、日足の20MA付近なので、これが機能すれば一過性の上昇はあるかも知れませんね。

まだ今の時点ではトレンド転換には見えませんが、来週も観察をメインにしていこうと思います。

USDCAD

カナダドルは、いつも取引しているのもありますが、一番取引しやすかったです。前回の分析の時点で言っていた、逆三尊のシナリオにはなりませんでしたが、最近は規則性がありますね。まず日足ですが、

日足でもまだ下落が強く、直近日足は大陽線を作って上昇していますが、これは一過性の可能性が高いです。

これが4時間足ですが、

この星印が先週の分析時点での価格です。この時は逆三尊形成中と考えていて、ちょうど中央最安値を形成したあとくらいだろうと思っていたんですよ。

上の節目が逆三尊の左肩の最安値だったので、もしこの逆三尊が機能すれば、右肩もこの辺りで下げ止まるだろう、と思っていたんですが、その節目も大きく下げてきました。その後、中央最安値で付けてきた下の節目で下げ止まり、一過性の上昇をしています。

規則性というのは、レンジなどの持ち合い⇒ボラティリティーが徐々に肥大していく突発的な上昇⇒大きく下落。のパターンです。今の直近の上昇は、上昇前にレンジなどの値動きはなかったですが、だからこそ、このボラ肥大型の上昇はすぐ掃けると思います。

ですので、また下落していくと思いますが、ただ下落トレンド継続においては微妙なんですよね。今カナダドルの買い(つまり米ドルの売り)ポジションに偏っていることや、もしこれ以上米ドルが強含んでくる場合、来週はかなり非効率な値動きになりそうです。少なくとも一番下の節目を割るには、そう簡単には割れていけないように思います。

2019年年明けのオーバーシュート後に大損した話

ではメインの話に移っていきますが、今日は相場の世界では時々訪れるオーバーシュートについてです。FXでもたまにありますが、マクロ足での大きなものから、ミクロの時間足でも発生しますね。大きなもので覚えているのは、2019年の年始と、コロナショック後がありますが、2019年のオーバーシュートは明確に覚えています。今日はそのとき私がどんな取引をして大損したのかを、特にFX始めたばかりの初心者の方に向けて解説していきます。

オーバーシュートはそのままの訳では、”行き過ぎた”という意味があるね。FXに当てはめると、大きく買われすぎたり、売られすぎたりしたときに、突発的に値動きが普段の何倍ものボラティリティーで動くときのことを指すよ。場合によって髭の長いロウソク足を作ることもあるね。

当時の相場を解説

その当時はFXについて何も知らなかったので、デモトレで試してみよう的な感覚ではありましたが、自分としてはそれでも真面目にやっていたつもりでした。取引銘柄はAUDUSDで、取引日時は2019年の1月3日〜だったと思います。スイングで取引しました。

相場環境としては、12月後半から長いこと下落トレンドが続いていて、初心者でもショートで入っていればなんとかなる相場。こんな感じに、日足で分かるくらいのきれいなトレンドラインが引けていました。

取引はこの長い下ひげの日足の日です。この日、フラッシュ・クラッシュが起こり一時的にいろんな通貨ペアでオーバーシュートしたんですね。オーバーシュート後の値動きとしては、多くの場合でオーバーシュートの逆方向に長期的に複雑に動いていきます。ちなみに、こちらが当時のNZDUSD

AUDUSDよりも複雑ですが、大方同じ、オーバーシュート後はぐだぐだと値が上昇していますよね。

ただ、買われ過ぎの場合は、どちらかというと急落のパターンが多いかもしれませんね。フラッシュ・クラッシュは一過性の売られすぎの状態なので、これが原因でオーバーシュートすることが多いために、オーバーシュート=下げ、のイメージが強いかも知れません。

当時の取引について

このオーバーシュートしたときはリアルタイムで見ていたのですが、値がこんなに大きく動いた不安よりも、目線は下と分かっていたのに機会損失した!という妙な焦りがありました。

当時はこの値動きが何なのかが分からず、こんなに下落が強いんだ、と思っていました。根底にはトレンドラインは必ず機能するもの、という考えがあったため、オーバーシュート後も下落が続くものだと信じて疑わなかったんですね。エントリーはオーバーシュート後、またトレンドラインに戻ってきた辺りで、ショートエントリーしました。

ですが当然、超売られすぎた反動ですので、トレンドラインで止まってくれるわけもなく、颯爽と通り過ぎて上昇していきました。結局、1週間以上下落を信じて持ち続けましたが、上昇し続け、確か700ピップス以上踏み上げられた記憶がありますね^^;

早くロスカットしろよと思うんですが、3桁超えのピップスを踏み上げられてしまうと、もう後戻りできない感覚があるんですよね。いつかまた下がるだろうから、持ち続ければなんとかなる、的な考えだったんですが、徐々にポジションを持っていることが辛くなってきます。デモトレだったので、実際に金銭的には損はなかったのですが、精神的に相当ショックを受けました。

オーバーシュート後は触らないのが賢明

当時の自分が足りなかったことをまとめると、

● トレンドラインや節目に対する考え方
● オーバーシュート後の値動きについて
● 取引の種類とそれに合ったロスカット設定

いろんな点で問題はありましたし、そもそも何取引にするかを事前にプランシートに書いて、ロスカットも決めておけばこんなに踏み上げられることは有りません。後にも先にも、こんなでかい損失はこの取引だけです。。

一番重要なのはオーバーシュートを知らなかったこと。オーバーシュートで大きく下げた場合、大抵その後ダラダラと上昇します。上げ止まりはそのときの値動き次第ですが、わりと長期的に続くので、直近機能していた節目やトレンドライン、移動平均線なんかはブチ抜いていく事が多いですね。節目やトレンドライン、各種インディケーターはあくまで目安です。過信しないようにしてくださいね。

じゃあ、オーバーシュートしたらロングで入れば良い、と思うかも知れませんが、そう綺麗に上昇しないんですね。マクロでは長期的に上昇だったとしても、ミクロの値動きは乱高下することも多いです。2019年のAUDUSDの場合は、かなり綺麗に上昇していったので、あのときは結果的にロングで持っても良かったかも知れません。ですが、あくまで結果論なので、オーバーシュート後は複雑な値動きになりやすいので、一番良いのはしばらく相場から離れることかなと。上級者の方はその限りではないです。

ちょっと別の例を紹介すると、これがコロナショック後のNZDUSDの4時間足。

かなり売られすぎたあと、乱高下の激しい上昇を見せていますよね。

これは2019年年始のドル円4時間足。

オーバーシュート後すぐあとの値動きです。4時間足で上髭下髭陰線陽線の乱列。複雑ですよね。

そしてこれはコロナショック後のAUDUSDの4時間足。同じように乱高下しているので、翻弄されやすいです。

ショック後は売り買いが乱在するのでかなり迷いやすいのです。

オーバーシュート後にエントリーできないもう一つの理由として、そのショックの値動きがいつ終わるか分からないからなんですね。当たり前なのですが、ショック後というのは結果論のことなので、予めこの日のこの時間にショックが終わる、のが分かっていればロングできるんですけどね。

総括

今年もコロナショックのような暴落が来るかは分かりませんが、オーバーシュートはFXをしていればいつかは遭遇します。大きく値が動いた後、なんかいつもと違うな、と思ったら取引しないのが一番良いですね。経済指標などでも突発的に動くことがありますし、あとはマーケットクローズ時間(NY時間午後5時)前後も取引を避けるのが良いと思います。初心者の方はぜひ今回の内容も参考にしてみてくださいね。