米国在住者が使えるFX取引所を徹底解説 【国内、日本、オフショアのメリット・デメリット全部語るよ!】
こんにちはオルカ(@orca_blog)です。
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これまでブログを書いてきている中で、ありがたいことに、いくつか質問を頂くことも増えました。拝見すると、そのほとんどがFXに関する質問なんですね。その中で、自分の中でもイマイチ不明だった、取引所やそのルールに関して、もう一度調べてみることにしました。ということで、今回はアップデートを兼ねて、アメリカ在住者が使用可能なFX業者を詳しく解説します!
記事の目次
1, 取引所の基礎知識
− 米国在住者が使えるFX取引所の種類
− アメリカにおけるFX取引と取引所
2, 米国内の取引所
− 手軽に使えるFX専門業者
− 米国在住のプロ御用達のFX専門業者
− FXもできる大手取引所
3, 米国在住者の使える日本の取引所
− 米国在住者は日本の取引所を使えるの?
− 日本の取引所紹介
4, ハイレバ取引可能!?オフショア取引所
− オフショアって何?
− オフショアを選ぶ前に絶対確認してほしいこと3つ
− 米国在住者が使えるオフショア取引所
5, 総括
FX取引所の基礎知識
アメリカでFXを始めようとすると、日本語で基礎知識を詰めていた方が最初に遭遇する壁は、アメリカ在住者が使える取引所とFXルールに関することかと思います。
私は日本語でGoogle検索をするので、最初の頃は日本のサイトで書いてあるFXルールがアメリカでは適用されないことに、かなり困惑した記憶があります^^;
この地点で検索にかなり時間を費やした挙げ句、皆それぞれ言うこと違うしで、ほとんど理解できないまま取引をしていたように思います。今、改めてネットで調べてみると、当時はなかった(厳密にはあったけどSEOで上位表示されなかった)分かりやすいサイトがたくさんありました。
なのでまず最初に、アメリカ在住者が使える取引所や、FX取引のルールに関する基礎知識を紹介します。
アメリカ在住者が使えるFX取引所の種類
今後の説明が分かりやすいように、最初にアメリカ在住者が使える、FX取引所の種類分けをしていきます。
② USに拠点を置くプロ用FX専門取引所
③ FXもできる米国大手取引所
④ 日本の取引所
⑤ オフショア取引所
大きくこの5つに分けて話していきます。(文章中にブローカー、業者という単語ができた場合、取引所と同義語と思って下さい。)
①から③はアメリカ国内に(も)拠点のある取引所のことです。そして④は、米国在住者でも日本国籍を持っている方なら使える、日本の取引所のこと。最後⑤は、海外に拠点を置く取引所のことです。
今日は、これら3つのカテゴリーの違いを見ていきながら、実際の取引所の紹介もしていきたいと思います!
アメリカにおけるFX取引と取引所
米国だとルールが厳しすぎて取引しにくい。。それもそのはず、実は取引所によってルールが違うのは、その取引所がどこの国の認可を受けているか?が違うからなんです。
以前、米国でのFX取引ルールについてはこちらの記事で簡単に紹介しているので、良かったら見てみて下さいね。
【FX】アメリカでの取引ルールや日本との違い
アメリカでFX始めたくて日本のサイトを調べたけど、アメリカでは当てはまらない?と感じている方へ、アメリカでFXトレードを始めるときに知っておきたいルールや日本との違いを体験を基に解説した記事。
アメリカで認可を受けている取引所は、厳しいルールが課せられていて、FXをする側にも影響のある重要なことが多々あります。ここでも少しだけ解説すると、米国を拠点に活動する取引所が、米国在住者にサービスを行う場合、以下の規制がかかります。
● National Futures Association (NFA)
これらの規制により、契約・取引上の制限、または禁じられたのが以下のこと:
コモディティのスポット取引
両建取引禁止とFIFOルールの採用
50倍以上のレバレッジ
OFACリストの人種へのサービス
クレジットカードでの入金
2つ目、3つ目は以前の記事でもお話していますが、もう一つ重要なこと、それが多くのコモディティのスポット取引ができないことなんです。
例えば、USのブローカーの一つ、Forex.comであれば、金と銀のスポット取引は可能なのですが、あくまでレバレッジ不可という条件があったり、その他の金属、原油や農産物といったものは、米国の取引所では取引できません。
そして更に深ぼると、米国でOFAC(Office of Foreign Assets Control)のブラックリストに指定されている国の国籍者には、サービスをしてはいけないというルールもあるんですね。ちょっと人種差別的だという意見もあるだろうと思いますが、例えばイラク、イランなどの中近東の地域の国々です。こちらのサイトで調べられます。
更に、資金を入金する際に、クレジットカードが使えないよ、というルールも設けましたが、これは仕方がないかなーと個人的には思います。米国では踏み倒す人が多いですからね。。
ただ、当時これを書いている時の私自身、まだ完全に米国で使える取引所の仕組みを理解していませんでした。ここでアップデートを兼ねてまとめると、
● 日本国籍ならいくつかの日本の取引所も使用可能であること
● 米国在住者でもオフショア取引所が使えること
先程の厳しい取引所のルールは、あくまで米国内でビジネスをしている取引所が当てはまるもの、なんですね。つまり、米国在住者個人が規制されているわけではない、ということです。詳しくはオフショア取引所の章で解説します!
米国内の取引所について
では、米国内で使える取引所の種類をおさらいすると、
① USに拠点を置くFX専門取引所
② USに拠点を置くプロ用FX専門取引所
③ FXもできる大手取引所
この中で一番手軽に安全で、低資金でも始められるのが①の米国に拠点を置くFX専門取引所です。
手軽さが魅力♪ 低資金でもOKな米国に拠点を置くFX専門取引所
これらの業者はUS認可のブローカーなので、第一章で説明した厳しいルールが課せられる取引所です。ですが逆に言うと、規制が厳しいからこそ安全な取引所でもあります。
今日お話する米国内の取引所や日本の取引所については、以前こちらの記事でいくつか解説しているので、良かったらこちらも見てみて下さいね。
【米国在住者向け】アメリカでFXの始めるにあたり ∼ビザ、取引時間や取引所について∼
アメリカに住んでてFX始めたいな。でもビザの問題や取引時間、取引所も日本と違いそうだし。。そんな方に向けた米国在住でFXをするための基礎知識を紹介。
若干アップデートも兼ねて、もう一度こちらでも紹介すると:
●Forex.com US
●IG
この中でも一番のおすすめはオアンダです。これはオアンダUSなので、日本や諸外国のオアンダとは違うウェブサイトになります。
オアンダのおすすめ理由は、一番取引が手軽で、カスタマーサポートが充実していて、入金も早いこと。更に、1ユニットでの取引が可能という、他社にはない魅力が多いのが特徴。
Forex.comの良いところは、金や銀のスポット取引ができることでしょうか。あとは、最近ではスマホでも十分取引できるほど、アプリが2年前よりもかなり改善されましたね。カスタマーサポートは、メールやチャットではすぐ連絡がつくのですが、電話がなかなかつながらない。。オアンダなんてほとんど待ち時間などないのですけども。更に、入金までの時間が3週間と、かなり長かったです。
IGは使ったことはないのですが、カスタマーサポートが充実しています。アカウントがない方への電話でのサポートもあります。高橋ダンさんもおすすめしている証券会社ですね。
*5−11−21 アップデート:書き忘れましたが、IGはアメリカ国内とイギリス(本拠地)ではサイトが違います。他の国ではCFD取引などもできるのですが、アメリカ国内だけはFXのみ提供しています。
ロットとユニットの違い
ここで余談ですが、これは私が最初に取引し始めたときに、何なのか理解できなかったことの一つですが、FX取引の通貨の単位であるロットとユニットの違いです。
米国の取引所ではユニット取引ができるんですね。このユニットとは、1ユニットが1通貨の意味です。そして、ロットは10万通貨、ですね。この3つの取引所では、ユニット単位で取引ができるのですが、業者によって更にその大きさが違います。
●Forex.com: 0.1ロット(1ミニロット)から取引可能(10000ユニットからOK)
●IG:0.01ロット(1マイクロロット)から取引可能(1000ユニットからOK)
●オアンダUS:0.00001ロット(0.01ナノロット)から取引可能(1ユニットからOK)
* 1ナノロット=100ユニットです。
ですので、証拠金が少ない方や、最初は少額取引でリスク管理したい方は、オアンダがオススメです!
米国在住のプロ御用達のFX専門業者
そして、②は米国在住のFXトレーダーでも、ある程度大きな金額を動かせる、専業レベルの方なら重宝するブローカーもあります。それが:
ATCブローカーもUSの認可ですので、取引上のルールは同じですが、ここはより資金力の大きなFX専業トレーダーに良い業者です。
チャットサービスで色々と聞いてみましたが、オアンダUSのアフィリエイト下にあるようですね。
オアンダとの違いは、
ロースプレッド(raw spreads)にアクセスできる
MTProプラグインが使える
取引ごとコミッションが発生
証拠金は$3000〜
ロースプレッドとは、業者に手数料を差し引かれない、そのままのスプレッドで取引可能なのですね。そしてMTProプラグインは、FXする上で役立つツールやチャートプラットフォームの提供があるものです。
逆に、資金面では高く設定されているので、ある程度まとまった額の証拠金で、毎回の取引で数百、数千ドル以上を動かすのでないと、ここを選ぶ意味がありません。少なくとも1万ドル〜の証拠金で、専業として取引している方におすすめですね。
FXもできる大手取引所
3つ目の米国の取引所の種類は、株式トレード、デリバティブ取引が可能な大手証券会社のことで、業者によっては外国為替取引が可能です。
●Ally Invest
●Interactive broker
もしかしたらこれ以外にもあるかもしれませんが、一番メジャーで、誰もが知っている大手取引所ではこの3つが有名です。
これらの業者をFX取引に使う場合、FX専門業者と何が違うのか、ということですが:
証拠金の最低入金額が大きい
業者によって提出書類が複雑
取引ごとコミッションが発生
マイナーな通貨ペアの取引が可能
これらの業者は、それぞれに違ったルールがあるので、自分が使いたい業者に直接聞いてみるのが一番確実です。その中でも、FX専門業者との大きな違いがこの4つかと思います。
FX専門業者では、数百ドルの証拠金で良いのと比べ、これらの業者のほとんどが$2500以上の証拠金が必要です。Ally Investだけは$250からと良心的です。ちなみに、これらの業者は毎回の取引で、スプレッド以外にも手数料がかかります。
また、TD AmeriTradeなんかだと、FXは別のアプリケーションが必要で、そのための審査があったりと、ちょっと複雑だったりもします。
Interactive brokerは、先程紹介したATCブローカーと似ている印象です。特に大きな資金を動かすトレーダーや、取引回数の多いスキャルピングトレーダーの場合はこちらが良いですね。
これらの業者を使うメリットとして、FX専門業者の上限額よりも大きな金額で取引ができることや、マイナーな通貨ペアの取引が可能、という面もあります。もし、マイナーな通貨ペアでスワップ目的で取引がしたい、という場合はこれらの業者が良いかもしれません。
自分の取引の目的に合った業者を選ぶことが大切ですね。
米国在住者と日本の取引所
これを見ている方の多くは、米国在住ではあるけど、日本の国籍を持っている方かと思います。そこで疑問になるのは、日本の取引所は使えるのかどうか、ということかと思います。
米国在住者は日本の取引所を使えるの?
もし、国籍が日本のままであれば、いくつかの日本の取引所を使うことが可能です。日本にいたときから口座を持っていた方は、そのまま継続可能ですし、既に米国にいるよ、という方でも、マイナンバーがなくてもこちらにいながら登録が可能です。
ただし、注意点も有り、
日本の住所と本人名義の日本の銀行口座が必須
在留証明書が必要
日本と米国に納税する必要がある
日本の業者なので、日本での住所や、本人名義の銀行口座の登録が必須になります。また、本人確認するための書類として、在留証明書が必要になる業者もありますので、必ず領事館で公式な書類を取得しましょう。
最後に納税に関してですが、私自身日本の取引所は使用していないので、経験に基づくものではないのですが、米国だけでなく日本にも納税する必要が出てきますので、これはいつも頼んでいる税理士の方に聞いてみて下さいね。
日本にいなくても登録できる日本の取引所
では、以前も紹介していますが、米国にいながらも使用可能な日本の取引所を紹介すると、
● セントラル短資FX
ヒロセ通商
ヒロセ通商株式会社(Lion FX)はアメリカにいながら、マイナンバーなしで口座開設が可能!業界でも最も米国在住者に利用されているブローカーです。
セントラル短資FX
セントラル短資FXも、今ではマイナンバーなく、海外にいてもアカウントを開設できるので、こちらもアメリカ在住者にはおすすめです。本人証明のため、公式な在留届が必要になります。
この2社は、アメリカにいながら取引が可能な数少ない貴重なブローカーですね。近い将来、日本に帰国予定がある方や、諸々の事情でアメリカの業者を使えない方には救世主とも言えますね!
ただ色々と調べてみると、米国市民や永住者でなくても、ITIN(Individual Taxpayer Identification Number)というものさえ取得すれば、アメリカの取引所も使えるそうなんですね。こちらのサイトが参考になります。
ただし、ここで気になるのが移民法との関係性です。もし、近い将来別の滞在ビザに変更したり、永住権などを取得する場合に、収入があることが何か問題になったりしないか、というのは少し気になるポイントではあります。
税金を収めるという点では米国は大歓迎だと思いますが、IRSとUSCISは繋がっていないので、念の為移民弁護士とも相談するほうが良さそうですね。
米国でハイレバ取引可能!?オフショア取引所について
これは最近まで知らなかったのですが、実は米国市民でも永住権保持者でも、オフショア取引所が使えるんです。
オフショアって何?
辞典でオフショア(Offshore)で調べると、沖合とか、岸から離れたとかって出てきますが、金融業界では違った意味があります。
つまり米国在住でもオフショア取引所を使えば、国内取引所では禁じられているハイレバ取引や両建取引、コモディティ取引ができるんですね。
ですがここで、え??と思った方もいらっしゃるはず。なぜなら日本では有名な海外取引所、XMやアキシオリー、ミルトンマーケッツなどは、米国在住者は使えないですよね。
オフショア取引所は、アメリカ市民、在住者を顧客にすることによる、米国の規定絡みの問題を避けるために、始めから受け入れない取引所の方が圧倒的に多いのです。
ですが厳密には、規制当局が取締の対象にできるのは“業者”だけで、米国在住者(個々の一般人)がどこの海外のブローカーを使おうと、それは規制できないのです。米国国内でのブローカービジネスが、米国市民や居住者に対してサービスする場合のみ、先程の厳しい規制が課せられる、ということなんです。
私たち一般人の義務は“納税”で、これはFATCA(Foreign Account Tax Compliance Act)という規定により、米国市民、永住者が保持している世界中の金融資産をIRSに報告し、米国にも納税する義務がある、というだけです。
ですので、中にはまだ米国市民を受け入れている数少ないオフショア取引所もあり、それについては後ほど紹介します。
オフショアを選ぶ前に絶対確認してほしいこと3つ
米国在住者がオフショア取引所を使えるなら、こんな米国の厳しすぎる規定なんか無視してオフショアに移行しよう!と思った方のために、ここでオフショアのデメリットも兼ねて、オフショアに移行する前に知っておいてほしいことを紹介します。
● 諸々の手数料の把握は絶対に。
● 入金方法の確認。仮想通貨やマイナーな送金方法だけの場合もある。
かなり極端に書きましたが、可能性としては有り得ることとして、業者が詐欺や倒産して突然消えることもあることは、十分に理解する必要があります。
取引所のウェブサイトに行くと、〜の規定に則って運営しています、というような表記もあるのですが、その規定が何なのかは必ず確認したほうが良いです。中には何の規制もないような、本人確認もない、ただただ好条件の業者も存在し、これって詐欺っぽいなぁ、なんて心配になる業者もあります。
そういった業者に限って、チャットがいつまでも繋がらないとか、メールでの問い合わせも最初のメールだけ返事があるものの、それ以降音沙汰なし、といったコミュニケーションが取れない問題も多いです。
また、送金や入金の手数料だったり、最悪のケースとしては、不明なペナルティーを課せられるなど、最初に取引上や送金入金のルール、利用規約などを確認することも重要です。
送金や入金方法も必ず確認してほしいことで、ビットコインや仮想通貨だけの場合もあるので、その辺りも重要ポイントです。クレジットカードOKの業者もあるのですが、開設後に不審なチャージがないか、などの確認はマストですね。
これを踏まえて、オフショア取引所で口座開設する前に見ておきたい業者のポイントはコレ!
カスタマーサポートは充実しているか?
その業者が従っている規定が信頼を置ける法律か?
業者のレビューがあるところにしよう。
といった感じでしょうか。これを考えると、アメリカの規制は確かにとても厳しいのですが、自分を守るための安全な法律、と考えれば、やはり米国内、もしくは日本の信頼できる業者が良いな、って思えてきますね。
米国在住者が使えるオフショア取引所
では最後に、2021年5月時点で、米国にいながら使えるオフショア取引所をいくつか紹介します。
これ以外にももっと見つけましたが、この5社は、少なくとも私に対応した方はきちんとしたカスタマーサポートをしていましたし、レビューサイトでも安心できる業者、として紹介されていたりもしました。
ただし、だからと言って絶対安心とは言えないですし、来月には変わっている可能性だってあります。必ず自分でも調べて、必須事項を確認して下さいね。
自分が一番信頼、安心できる会社を選ぼう
取引所選びは、取引のパフォーマンスにも繋がる重要なものですので、自分が一番信頼できて、尚且、入金などの致命的な問題がない安心できる業者が良いですね。今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。